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美術館でのキッズ・バースデーパーティー Kids' birthday party at the museum 1

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ドイツに住んでいて日々感じるのは「誕生日」の大切さ。これはもう「誕生日文化」と言えるもので、誕生日当日は本人が友人を招待したり、自らケーキを焼いて職場や学校に持参して周囲に祝ってもらう習慣がある。娘が入園して初めての誕生日では、クラス全員21人分のケーキを2種類用意して幼稚園に持参したので、私達両親にとってもかなり一大仕事だった。でも当日は先生方一人一人が個人的に娘の所に来て、握手をしながら丁寧にお祝いの言葉を掛けてくれたり、一日中今日の主役のように皆に扱ってもらって、それはそれですてきなことだなと思った。

子供のお誕生会も家の中でパーティーすることも多いけれど、屋内遊技場で一日過ごしたり、小さな農場でポニーに乗ったり、ボーリングをしたり、皆で一緒にお料理したり、スタジオでお皿の絵付けをしたり、と特別な場所でスポーツや文化的なことと結び付けて祝うことも結構ある。そして娘は夏休み前に初めて美術館でのバースデーパーティーに招待された。
その日の主役の女の子は5歳で娘より1学年上。来ていたお友達はほとんど同じ幼稚園の子供達だが、ドイツの幼稚園はクラスが縦割り構成で年長から年少の子供が同じ組に混在しているので、他にも6歳~4歳の子がいて4歳2ヶ月の娘は最年少の参加者。美術作品の中での誕生会、正直どこまで彼女が理解できるのかなと、最初は私も半信半疑だった。

美術館が企画した年齢別の子供向けのお誕生日会プログラムというのがいくつかあり、今回の内容は、前半1時間は作品鑑賞(常設展示品の中から中世~近代~現代の作品、平面・立体・ビデオアートなど多岐に富んだチョイス)、途中主役の子のご両親が用意したケーキを食べながら休憩、そして後半は皆で絵具にまみれて作品制作、合計3時間という盛り沢山なプログラムだった。親は同席する必要はなかったのだけれど、私はどんなものか興味があったので前半だけ見学させてもらった。

作品鑑賞では、ガイドの女性が作品を説明しながら子供向けの質問をする。大体発言するのは5歳以上のいつも同じ数人の子供達で、思わず感心してしまうような面白い意見も多かった。もともとシャイなタイプの娘は一言も発言することはなかったけれど、端で見ていても参加している感じはした。絵を観るポイントを教えてもらって、他の子の意見の述べ方を聞いて学んで、いつかの機会に活かせるようになるのかも知れない。

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ルネッサンス期のイタリア宗教画を鑑賞。それぞれの人物のしぐさについて討論。

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日本の根付コレクションの部屋で古い日本の寓話を聴きながら、様々なフィギュアを観察。

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天井に設置されたNam June Paik ナムジュン・パイクのビデオワークを寝そべりながら鑑賞。


ケーキ休憩の時に、ガイドの女性と色々話した。「平日の昼間は子供向けのプログラムが多く、常にここには子供も大勢来てるわ。そしてこうやって様々な年代の鑑賞者が来ることで、美術館も活性化されて、より意義があるものになって行くと思うの。私は大学で美術史を学んで、最初は大人相手のガイドをしていたけれど、子供もやるようになったら毎回予想外のことが起こって面白くて、今は子供相手の仕事が多いわ。」と言っていた。自分も一緒に楽しんでいるのが伝わって来て好感を持った。
後半はアートな雰囲気が漂う広いアトリエで、思いっきり制作させてもらってどの子供もいきいきしていた。
迎えに行った時、娘も十分満足した良い顔をしていた。

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そして6週間後、夏休み明けに招待して下さったご両親から、楽しそうな写真と共に娘の作品を受け取った。こうしてその日の思い出を凝縮した作品が残るというのは、予想してはいたけれど改めて良いものだなと思った。娘がいたから私も体験できた特別なパーティーだった。

以下、何枚か受け取った中から娘の作品2点。
1点目の2つのハートの水彩画は、ハートの中の黄色くキラキラしている所について、「まほうのこな、かけたんだよ。」と娘は言っているので、何か化学反応で色を変化させる技法を教わったらしい。さすが美術館、良い紙使ってきれいな仕上がり。娘の部屋に合いそうなので額装してあげようと思っている。
2点目は50x70cmの激しい大作。小さい身体の彼女にとってこの紙の大きさは、きっと私達が感じる倍くらいに見えているのではないか。そしてこれだけ絵具を塗りたくった後には、きっと何らかの達成感が娘の中に残ったのではないかと嬉しく思う。

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今回のお誕生日会はMuseum Kunstpalast クンスト・パラスト美術館の企画。
キッズ・バースデーパーティーの情報はこちらにあります。


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by mikimics | 2015-08-27 06:17 | life with kids | Comments(0)