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小さな手による大きな花束

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この小さな手による大きな花束の絵は、お別れするお友達へのプレゼントに、子供達で創った共同作品。キャンバスに事前に花瓶と茎だけ描いておいて、花だけが足りないのでみんなの手で花を作りましょうというもの。子供の年齢は皆2歳前後。積極的にやりたがる子もいれば、全然気乗りしない子などさまざま。指一本でも良いから、筆で点描でも良いからとなだめて、しぶしぶ始めてみたら、筆を置くたび鮮やかな色が着くので楽しくなり、みるみる笑顔になって最終的には点描も手形も一番付けた子もいた。そういう姿を見ていると、絵を描く喜びの基本ってこういうことなんだとつくづく思う。子供はいつもシンプルな動機を思い出させてくれる。

子供を出産してから、私の交友関係は変わった。平日は子供優先のスケジュールを過ごしているので、会う人も必然的にママ友達が多くなる。特に日本人対象の妊婦教室でご一緒した友人達とは、今も子供のプレイグループなどで毎週会っていて、お互い初めての出産・育児経験、子供の月齢も抱える悩みも似ているので、質問し合ったり情報交換など常に話題は尽きず、なんとなく「同士」のような感情を持ち合っている。その仲間のうちの2人が、今回日本に帰国されることになったので送別会を開き、思い出にこの作品を創った。

子供達の手は数ヵ月後にはもう大きさが変わってしまう。最後に皆で過ごしたその瞬間を残すのに「手形」は良い手段ではないかと思った。そして予想以上にすてきな作品になった。小さなかわいい手が集まってたくさんの美しい大輪の花を咲かせた。また帰宅してから娘に今日はみんなで何したんだっけ?と聞くと、「ぺったん」と言っていた。この絵を日本に持って行ってもらって、一緒にここで過ごした日々を思い出してもらえたら嬉しい。そして大人だけでなく子供達にとっても、皆で創ったことが何かの形で彼らの中に残ったとしたら、こんなにすてきことはないと思う。

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by mikimics | 2013-03-16 19:00 | life with kids