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絵本つくり Making a original picture book

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我が子供絵画教室では、一年に一度「絵本制作」を行っています。ハードカバーの表紙にビニールシートを掛け製本して、結構立派な絵本にします。年に一度だと、子供達の著しい成長がうかがえてとても面白く、保護者の皆様も私も毎回感動しています。
絵本の内容は、幼稚園生が全4ページ、小学生は6~8ページという短いもので、内容は全く自由。オリジナルのお話を作っても良いし、好きなものを各ページに描いたり、日記風にしたりと、特にストーリーはなくても、どんな題材でも必ずその年齢に応じたすてきな絵本になります。
Once a year we make original picture books in my kids art class. The parents and I are moved always how children improve every year. They have own themes for books, for example original stories, collecting favorite things or like a diary, etc... anyway wonderful books are created every time!

これまで我がアトリエでは何冊も傑作が生まれましたが、その中からいくつか年齢別に紹介します。


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「おはなのえほん Flower-picture book」 (3 years old girl)

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1. おはながひとつありました。There was a flower.
2. おはながふたつありました。 There were two flowers.

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3. あめがふりました。 It was raining.
4. おはながいっぱいになりました。 Here are many flowers!


この女の子が、すらすらっとこのお話を口にした時は、正直驚きました。簡潔でいながら、起承転結がはっきりしていて印象的なストーリー。勢いがある大胆な構図も3歳ならではの表現で気持ち良いものがあります。個人的には雨が降るページでは花が閉じ、静の表現になっている所が好きです。



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「ともだち The friends」 (4 years old boy)

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1. ぼく。 Me.
2. おとうと。 My younger brother.

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3. ぱぱとまま。 Papa and Mama.
4. ともだちいっぱい。 Many friends.


この男の子は、この絵本を作る少し前に「人」の形を彼なりに描けるようになりました。人が描けるようになったことが嬉しくて仕方がない頃の作品です。実はこの絵本は昨年のもので、今5歳の彼は技術的にはもっと上手なのですが、この絵には拙いながらも人を描く喜びがあふれていて、この年齢でしか残せない魅力が詰まった一冊になっていると思います。



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「ドラゴンがぼくのいえにやってきた A dragon came to me」 (6 years old boy)

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1. 宇宙から石が降ってきて… A stone came from outer space...
2. 地球でドラゴンが生まれた! a dragon was born on earth!

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3. そしてぼくの家にやってきた。 and he came to me.
4. いっしょにご飯を食べたり We eat together

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5. 空を飛んだり and fly sky high with him
6. 庭にお家を作ってあげた。 I built a house for him.

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7. するともう一匹生まれて Then another baby dragon was born!
8. みんなで楽しくくらしました。 We happily live together.


宇宙からドラゴンがやってくるという壮大なロマンの発想は、小学1年生の男の子らしく、同時に一緒に生活する様子も丁寧に描いていて好感が持てます。宇宙から隕石が飛んでくる様子やドラゴンと空を飛ぶ姿など、時に変化のある構図が、絵本全体に良いリズムを与えてくれている気がします。



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「Der Unfall 事故」 (8 years old boy)

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1. 街の中で… in the city...
2. ガッシャーン!! CRASH!!

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3. 警察が来て The police comes
4. レッカー車で運ばれて the car became towed away

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5. 修理されて the car was repaired
6. また元通り! it became original again!

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7. え、あれ? Oh what?
8. あ~また、ガシャーン!! again... CRASH!!


このドイツ人の男の子は、最初から飛びぬけて描くのが上手でした。大人顔負けの描写力ながらも、サンタクロースが空を飛んでいるのに目を奪われて、また事故を起こしてしまうというオチの発想が、大変子供らしくファンタジックで、思わず微笑んでしまいます。またさりげなく描いた前半の街並の背景からは、とてもヨーロピアンな空気が感じられて、さすがこの地で生まれ育った子供だなと感心しました。



小学生は製本作業も一緒にやりますが、幼稚園生には難しいため、私が全てやっています。毎年、私にとって年に一度の恒例作業となった約20冊の製本をしながら、同じ子供達の前年の作品を思い出したり、今年の成長振りに感心したり、過去の名作を振り返ったりと、色々とこちらも感慨深い時間をもらっています。

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# by mikimics | 2017-04-30 19:29 | art class | Comments(0)

成人クラス開講のお知らせ Adult painting class will start!

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春の兆しを感じる日々は新しいことを始めたくなります。このたび私のアトリエでも、いくつかお問い合わせをいただいたこともあり、出産後はお休みしていた成人対象の絵画クラスを4月から再開講することにしました。日本画、アクリル、水彩、パステル、デッサン画等の技法から好きなものを選んでいただき、個人の希望を尊重した作品作りをしていただきます。まだ少しお席の余裕がありますので、ご興味ある方はどうぞお気軽に詳細をお問い合わせ下さい。

From April I'll start again my adult painting class in my studio in Dusseldorf (Pempelfort). You can choose your favorite materials (Japanese painting, Acrylic, Watercolor, Pastel and Drawing etc) and enjoy creating your own art works. There are still some free places. I'm looking forward to your inquiry!

Ab April fange ich wieder einen Erwachsenen Malkurs im meinem Atelier in Düsseldorf (Pempelfort) an. Sie können Ihre Lieblingsmaterialien (z.B. Japanische Malerei, Acryl, Aquarell, Pastell und Zeichnen usw) auswählen und die freie Gestaltung eigener Werke genießen. Ein paar Plätze sind noch frei. Ich freue mich auf Ihre Anfrage!



過去に参加されていた生徒の方達の作品を少し紹介します。
Here are some works of my past adult painting class.

冒頭の作品は„オーバーカッセル(デュッセルドルフの一区)の風景” (日本画)
On the top: „A scenery of Oberkassel” (Japanese painting)


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„フィンランドの風景 A scenery of Finland” (日本画 Japanese painting)


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(日本画 Japanese painting)


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(日本画 Japanese painting)


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(水墨画 Japanese ink painting)


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(水彩画 Watercolor painting)


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(水彩画 Watercolor painting)



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1回5名までの少人数制アトリエで、作品と一緒に充実した時間を過ごしていただけることと思います。
You can spend some quality time with your art works at small group lessons. (Max. 5 participants)


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# by mikimics | 2017-03-24 17:36 | art class | Comments(0)

絵馬つくり Drawing Ema 2017

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毎年恒例、年明け最初の絵画教室課題、「絵馬つくり」を今年も先月行いました。
1年前に昨年の様子もこちらで紹介しましたが、今回も皆すてきな作品が出来ました。
Every year my kids art class starts with the theme „Drawing Ema”. Ema are small wooden plaques which are hung up at the shrine. With drawing animals from chinese horoscope and own wishes of new year. 2017 is the year of Rooster.

今年の干支の酉、ニワトリは子供達にとって、やはり昨年のサルよりは身近に感じるようで、卵やひよこを描き加えたり、楽しくかわいらしい構成の作品が多くなりました。また富士山は子供にとっても、とてもクールに見えるようで、写真などを見せたら描きたがる子が多く、背景にさりげなく入れる絵が沢山出来て、面白く感じました。今回制作した3歳~7歳の子供達全員の作品です。どうぞご覧下さい。


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来年の干支、戌イヌは、さらに私達には身近な動物なので、また様々な作品が生まれそうな予感がします。

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# by mikimics | 2017-02-08 18:04 | art class | Comments(0)

Leopold Museum, Wien

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昨年暮れ、クリスマス休暇中ウィーンに小旅行した。文化の香り高く歴史深いウィーンはドイツの町とはまた違ったエレガントさがあって、機会があれば数年住んでみたいと前から思っているほど好きな所。オーストリア訛りのドイツ語も耳に新鮮で、カフェの種類や名前、通りの表記などもドイツとは少し異なり、ドイツから来ると小さな相違がとても面白く感じる。


MuseumsQuartier ミュージアムクォーターという、町の中心すぐそばにある文化芸術区画内にあるLeopold Museum レオポルド美術館へ。この美術館の目玉はなんといっても世界最大のEgon Schiele エゴン・シーレのコレクション。2001年に会館して間もない頃に一度行ったが、その頃とは周囲の環境も随分変わり新鮮に映った。

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美術館最上階4階にGustav Klimt グスタフ・クリムトのコレクション、19~20世紀のオーストリア絵画、ユーゲント・シュティールの工芸品、家具等の展示があり、窓から見えるウィーン中心部の風景も感動的。
初めて観たクリムトの作品もいくつかあって、前から好きな正方形サイズの風景画群がとても良かった。また愛人Emilie エミーリエに宛てたポストカードがショーケースに沢山展示してあって、ここでしか見られない特別感があった。

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Gustav Klimt „Am Attersee” 1900



3階はシーレ・コレクション、2階はミュージアムショップ、地階は企画展をしていて、全館観るとかなり見応えがある。今回は特にシーレ・コレクション鑑賞に集中したが、この階に一番力を入れている美術館の姿勢がうかがえた。
改めてオリジナル作品を続けて観て、私はシーレの作品群からとても「死の香り」を感じた。28歳で亡くなる短い人生の間に彼は母子像をよく描いているけれど、その作品からは新たな生の喜びというようなものは感じられず、常に「死」と対峙した「生」、生きていかなくてはならない現実感、虚無感のような重たさが漂う。時代背景もあると思うが、その表現はずっしりと強く鋭くこちらに響く。研ぎ澄まされた感性を感じる人物画、有名な数々の自画像からは特に目の表現が迫り来るものがあった。
また風景画を集めた部屋がとても良く今回認識を新たにした。大胆な構図や構成も印象的だが、特に私には建物、樹木などの細部描写がとても魅力的に映り、コレクターのRudolf Leopold氏が手掛けた風景画のみのカタログを購入。

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Egon Schiele „Haus mit Schindeldach (Altes Haus II)” 1915 




ウィーンの町は世界的に有名な教会やオペラ座、美術館、博物館が町に集中していながら、徒歩や地下鉄などで簡単に回れるこぢんまり感がとても心地良い。
途中たまたま通り掛って輝く金色のキャベツが目に入ったので、Secession セセッション館(分離派会館)も立ち寄り、クリムトのBeethovenfries ベートーベン・フリーズも鑑賞。観るのは3回目だったけれど、何度見ても人物の動き、表情、表現に新たな発見がある。ずっと見上げるあの高さも色々想像させられて良い気がする。いつまでも観ていたくなる壁画。

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最終日はHotel Sacher ホテル・ザッハーのカフェで、ザッハートルテを堪能して娘も大満足。これまでお土産にいただいたことも何度かあったけれど、実際にカフェで食べる方がずっと美味しかった。

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私達の住む町から比べると、やはり気温は低く特に風が冷たくて、夫に言わせると東欧独特の寒さだそう。冷たい風とクリスマスイルミネーションはウィーンの雰囲気によく合っていて、今は観光客向けになっているFiaker(フィアッカー)と呼ばれる辻馬車も、乗ってみたら結構楽しくて、街を眺めるすてきな時間が持てた。

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今回往路は飛行機、復路はデュッセルドルフまで直通の夜行寝台列車Nightjetにしてみて、娘も寝台列車初体験に大興奮、家族3人個室で朝食も美味しくて、想像以上に快適でちょっと変わった旅気分を味わえた。

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# by mikimics | 2017-02-01 19:46 | museum | Comments(0)

2つの新春展のお知らせ・2017

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新年明けましておめでとうございます。
年明け早々横浜の2つの画廊にて新春展に参加しておりますので、ご案内させていただきます。
今年も作品のみの参加で、残念ながら私は会場にうかがえないのですが、お時間がございましたらどうぞご高覧下さい。

Happy New Year 2017!
I am pleased to inform you that I'm participating in these group exhibitions at two galleries in Yokohama, Japan. This time I can't be in the galleries, but I sent my some new works and I would be grateful if you could see there.


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新春まんぷく!お年賀展 2017 
横浜市神奈川区鶴屋町3-33-2 横浜鶴屋町ビル1F TEL045-411-5031
(JR「横浜」駅西口 ダイヤモンド地下街南12番出口より徒歩3分)
January 10th(Tue) - 29th(Sun) 2017 10:00-19:00 (Last day -17:00 / Closed on Monday)
Reception party: January 14th(Sat) 16:00-18:00

日本画、版画の作家を中心とした27名の参加者による大変見応えのあるグループ展です。私は新作を4点出品しております。

冒頭の画像は、出品作„Eine Landschaft -Morgenrot- ある風景 -朝焼け-” ( á 18x14cm, Pigment on Japanese paper 2016)


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他出品作 „Eine Landschaft ある風景” (25x50cm, Pigment on Japanese paper 2016)




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百葉展 -日本画家交流展-
ギャラリーミロ
横浜市中区吉田町4-1 TEL045-263-0201
(JR・地下鉄「関内」駅徒歩3分、JR「桜木町」駅徒歩7分)
January 16th(Mon) - 22th(Sun), 2017 11:00-18:00 (Last day -16:00)

ほぼ毎年参加させていただいている、10名の日本画家によるグループ展です。今回私は小品3点出品しております。


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出品作 „Spring garden in R” (24x33cm, Pigment on Japanese paper 2016)



本年も皆様のご健康ご多幸を心よりお祈りいたします。
2017年もどうぞよろしくお願いいたします。

寺尾美紀

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# by mikimics | 2017-01-17 18:20 | information | Comments(0)

ひらがなとアルファベット

子供が生まれて最初の5年は言語やコミュニケーション能力が成長する大事な時期とよく聞くけれど、娘が5歳になって感じるのは、想像していた以上に5歳児の語彙数は豊富で、会話力も高度だということ。
さらに私は娘が4歳までは特に感じなかったのだが、5歳になってからはドイツ語に関しては彼女にはもうかなわないと思うことが増えた。もちろん大人が使う難しい単語はまだまだ知らないけれど、発音や流暢なしゃべり方は完全なネイティブスピーカーに成長した。特に歌を聴いて覚えるスピードには全くかなわない。彼女は耳で聴いた音をすぐに同じように口からドイツ語の言葉で歌うという、私には容易にできない芸当をいとも簡単にやってのける。

でもそんな娘は「話すのはドイツ語の方がずっと得意だけど、書くのや読むのは日本語の方が得意なの。」と最近自分で言い出した。そんなこと私達は彼女に言ったことはなかったし、そういう自覚があるのだということに驚いた。確かに日中は私と二人でいることが多いし、ドイツ語はどうせ今後ずっと学校で勉強する言葉だから、今は家でドイツ語よりも日本語の読み書きを多く教えているかもしれない。6歳になって現地小学校に入学したら、きっと独日語の読み書きのレベルも逆転するだろうから、これは5歳の今だけの現象なのだろうなと思う。


でもそれに加えて、この現象はもしかしたら日本語とドイツ語の言葉の特徴 -ひらがなとアルファベットの違い- も影響しているかも知れないとも感じる。
ある日、日本から届いた小包の段ボール箱(「りんご」と印刷してあったもの)を娘が見て、「り、ん、ご、、、あ、これ『りんご』って書いてあるよ!」と嬉しそうに言った。「り、ん、ご」というひらがなの並びで、果物の「りんご」という意味になる、ということを実感できた瞬間で、読み方のシンプルなひらがなの長所を感じた。
でもこれはドイツ語になるとそう簡単にはいかない。りんごはドイツ語で「Apfel(アプフェル)」、A、P、Fなどのアルファベットが全部読めても、綴りを覚えない限り、5歳の子供が自発的に読むのはなかなか難しい。

日本語はひらがな、カタカナ、漢字と3種類の文字があって、世界的にも難しい言葉だと思う。でも最初に、一文字で一発音と決まっているひらがなを全部覚えてしまえば、ひらがなだけの文章なら5歳の子供でもひとりで読めるようになる。比べてみてドイツ語や英語など、約30種類のアルファベットで成り立つ言語は、文字の種類ははるかに少ないが、その組み合わせが無限で発音も複雑、単語の綴りを知らなければすぐに理解できない。それは学校で習わなければ習得しづらいので、未就学児が文章を読むのは難しいと思う。
この理由からか、日本人の子供は一人で絵本を読むようになるのが比較的早いと聞いたこともある。
お手紙を書くのが好きな娘も、発音した音をそのまま書けばいいひらがなは書き易いらしく、もちろん間違いも多いがよくひとりで書いている。「げんき?こんどあそぼう !」なら書けるけれど、「Wie geht's? Spielen wir bald mal!」はとてもひとりでは書けない。


ドイツ人に時々「日本語」について質問されることがあるが、大抵皆「漢字」を沢山習うことは知っていて、日本人が義務教育で習う漢字は合計約2,000語、というといつも驚かれる。敬語や男性語と女性語の違いなど、他の言語にはない特徴もあって、日本語ほど難しい言葉はないのではという話はよく聞くし、私もそう思っていた。でもドイツ語も特に文法がとても難しい言葉で、9年住んでも(きっと一生)、まだまだこんなものかと落胆することも多い。
ひらがなとアルファベット、子供が最初に出会う文字でも成り立ちが全く違う。一言で難しいといってもそれぞれの言語の難しさは多様で、難易度を計ることも比べることも出来ない気がする。私も子供を産まなければ、ひらがなの易しさ、利点なんて改めて考えることもなかった。今後娘が入学したら、どのような過程を踏んでドイツ語の読み書きを習得していくのか、それを観察するのも楽しみである。

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# by mikimics | 2016-12-06 17:55 | language | Comments(0)

キャンドルホルダー作り Clay candle holder

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夏時間から冬時間に変わり、日に日に夜が長くなり冬の訪れを感じさせる11月になると、ドイツではキャンドルの灯りがよく見られるようになります。独身の頃、時々ヨーロッパを一人旅していたのですが、一度秋の終わりにドイツに数週間いた後、日本に帰国した直後は、照明が目にまぶしくて、どこに行ってもビカビカの蛍光灯の光だらけに感じられて、改めてドイツはキャンドルの国だったんだと思ったことがありました。
クリスマスに向けてろうそくを使うことが自然と多くなる11月頃、私のアトリエでは毎年必ずキャンドルデコレーションの課題を取り入れるようにしています。
In November in Germany, candle lights are lit up at many places and they create a warm pre-christmas feeling. Therefore every year in November, in my art class children create candle decorations as a seasonal motif.


キャンドルを彩る作品を作る時は、必ず最初に子供達を暗い部屋に集めて、ろうそくに灯を点した状態の作品を見せて、完成を想像させるようにします。いつも思うのですが、子供は皆キャンドルの灯りが大好きです。灯を点けた瞬間、全員の視線が一気にろうそくの先に集中するのが分かります。毎回その子供達がひきこまれる様子を見るのがとても楽しみです。火の魅力というものを改めて感じます。

今年は乾燥するとテラコッタ(素焼き)風になる粘土を用いて、キャンドルホルダーを作りました。いつも粘土課題をすると、ひやりと柔らかい粘土の感触に「気持ちいい」という言葉がよく聞かれて嬉しくなります。また何度もにおいをかぐ子(特に男の子)がいるのも面白いです。今回の粘土は「チョコレートみたいなにおいがする!」と人気でした。視覚だけでなく触覚や嗅覚も刺激される素材です。
今回はまず厚紙で円柱や円錐の型を作り、薄く伸ばした粘土をそれに巻き付けた後、粘土にクッキー型や尖ったもので穴を開けて灯りの窓を作り、そのまま乾燥させ、乾いた後に厚紙を取って完成させました。

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余った粘土でこんなオーナメントも。

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去年の課題「Licht Tüte(紙ランタン)」、耐火紙で作られた紙袋に、紙ナフキンでコラージュをしました。

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サブ課題として、キャンドル用ワックスペンを使って、ティーキャンドルを彩ったこともありました。

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子供の作るものは、本当にてらいがなくて味があって、全くかなわないなとよく思います。
また彼らは変化が激しくて、例えば先週は大好きだった色が今週は全然好きでなかったり、先月には描けなかった形が今月突然描けるようになったりと、今日のこの子達にはもう二度と会えないと感じる瞬間がよくあります。同じことをしても毎回違って飽きることがないので、それで私はこの仕事を辞められないのかも知れません。
キャンドルの課題はいつも特に皆楽しんでくれるので、今後も色々な可能性を探って行きたいと思います。

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# by mikimics | 2016-11-29 19:14 | art class | Comments(0)

第6回えびすビエンナーレ2016  Ebisu Biennale

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今週、恵比寿のプライベートギャラリーで開催中の、様々な職業の方41名が参加する、廃材より制作された作品の展覧会「第6回えびすビエンナーレ」に参加しております。私は5歳の娘の宝物(大人にとってはガラクタにしか見えないもの)で制作した作品を出展しています。お時間ございましたらどうぞご高覧下さいますよう、お願い申し上げます。

In this week I'm participating in the exhibition "6th Ebisu Biennale 2016" at a private gallery in Ebisu, Tokyo. 41 participants from different occupations show artworks made from TRASH. I created a work from "treasures" of my 5 years old daughter ("rubbish" for adults) . We’re looking forward to your visit.


6th Ebisu Biennale 2016
November 13th(Sun) - November 20th(Sun), 2016 10:00-19:00 (Last day -17:00)
Gallery OKURA 3-2-9 Ebisuminami Shibuya-ku Tokyo, Japan
ギャラリー・オークラ 渋谷区恵比寿南3-2-9 Tel:03-3793-0844
facebook: EBISU BIENNALE youtube: EBISU BIENNALE 2010


出品作(冒頭画像):「Schatzkiste meiner Tochter 娘の宝箱」2016年
12x45x6cm 木箱、色紙、プラスチック片、金属片などの立体コラージュ

5歳の娘との暮らしは、楽しいことも多いのですが、娘にとっての宝物(大人にとってはガラクタにしか見えないもの)との共存の生活でもあります。でもその宝物は年々輝きを失うことを大人になった私達は知っています。今の娘との生活を残すような気持ちで、蚤の市で見つけたすてきな道具箱を使って、娘の宝箱を作ってみました。

The life with 5 years old daughter is much fun but it is also a coexist life with her "treasures" ("rubbish" for adults) . But we know that the treasures will lose their charms from year to year. To preserve our current life with our daughter I created her "treasure box" with a little toolbox which I found at a flea market.


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このレトロなお裁縫箱はデュッセルドルフで月1回開催される有名な蚤の市「Großmarkt グロースマルクト」で見つけました。こんな魅力的なもの達の中に、さりげなく置かれているのを見つけた時は、本当に嬉しくなりました。

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この展覧会は2006年から2年おきに開催されているもので、恵比寿、代官山駅そばの瀟洒な住宅内にあるギャラリーにて行われます。主催者が知人でお声を掛けていただいたことがきっかけで、私は2008年より今回で5回目の出展になります。参加者はデザイナー、コピーライター、建築家などのクリエイティブな職業の方から、会社員、レストラン経営者など様々な業種の方達で、そのプロ意識の高さ、多彩なアイディア、個性あふれる作品群にこちらもいつも刺激をいただいています。「廃材」という素材が、発想一つでこうも美しく面白く表現されるのかと、作り手の愛情と仕事量に感動させられます。私はいつも制作している日本画とは違うスタイルの作品になりますが、コンセプトは同じつもりで、そして日本のものとは少し違うドイツの廃材を紹介するような気持ちも込めて発表しております。

展覧会は明日までです。お近くにいらっしゃるご予定のある方、どうぞよろしくお願いいたします。




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# by mikimics | 2016-11-19 10:19 | information | Comments(0)

„The Collector's Eye” Musée d'Art Moderne et Contemporain, Strasbourg

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フランス北東部、ライン川の左岸にある美しい町Strasbourg ストラスブールへ、10月最初の週末はドイツは連休だったので小旅行に出掛けた。この町はドイツとの国境沿いに位置することから、過去に何度もフランスになったりドイツになったりした歴史があり、両国の文化が融合した独特な都市となっていて、ドイツ語も結構通じるし、町並みも食事もドイツの影響が深く感じられて、ドイツから訪れるととても居心地が良い。そしてクリスマスの装飾が美しいことでも有名で、私が8年前に初めて行った時は正にクリスマス・マーケットの時期で、とても感動したのをよく憶えている。

ユネスコ世界遺産にも登録されている旧市街には古い木組みの建物が立ち並び、中心にあるCathédrale Notre-Dame de Strasbourg ストラスブール大聖堂はものすごい存在感で、どこから何度見ても写真を撮りたくなる。(でも大きすぎて大抵上手く撮れないけど。) 12-13世紀に建てられた全長112mもの建築は、世界第6位の高さの教会だそうで、尖塔が1つしかない左右非対称のデザインも印象的。旧市街の中の路地はどこも絵になる所だらけ、アルザス地方特有の陶器や置物もかわいらしいものが多くて、気になるお店ばかりでなかなか早く歩けない。


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Cathédrale Notre-Dame de Strasbourg ストラスブール大聖堂


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子供用品店のディスプレイ。シュバシコウ(コウノトリの一種)は市の鳥で、多数のお土産グッズが並ぶ。




この町に着いてから、毎月最初の日曜日は美術館が入場無料、と いう嬉しい偶然を知ったので、少し気になっていたMusée d'Art Moderne et Contemporain de Strasbourg ストラスブール近代現代美術館へ。カラフルなガラス張りのモダンな建物も美しく、有名なアーティストの初めて観る作品も多く、コレクションも充実していて訪れる価値は大いにある良い美術館だと思った。

2016年9月から来年3月まで続く企画展„The Collector's Eye”は、この美術館とも関わりのあるコレクターのプライベートコレクションを、常設展の中に各所に展示するというもので、いつもは公開されることのないプライベート作品と、常に公開されている常設作品を並べて、お互いに刺激し合い普段と違った空間に見せるというもの。Kandinsky カンディンスキー、Kupka クプカ、Arp アルプ、Ernst エルンスト、Baselitz バゼリッツ、Boltanski ボルタンスキー、Penck ペンクなどなどフランス・ドイツから活躍した近、現代作家の作品が続々並ぶ。企画展作品中にOn Kawara 河原温 „Thanatophanies 死仮面” (1955-1993) の版画シリーズを観られたことは、私にとっては幸運だった。


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Vassily Kandinsky „Salon de Musique” 1931
他に常設展にはカンディンスキーの代表的作品も数点展示されている。


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この町の出身彫刻家Jean (Hans) Arp ジャン(ハンス)・アルプ(1886-1966)の部屋はずっと眺めていたい空間だった。


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Mimmo Paladino „Hortus Conclusus (Le Jardin Clos)” 1992
2階のレストラン上に設置された、イタリアの彫刻家ミンモ・パラディーノ屋外彫刻。シルエットが美しく、馬好きな娘も喜んでいた


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Nam June Paik „Mac Ever's, 1989-1991” 1991
思いがけずナムジュン・パイクとも出会えて感動。彼の作品はテクノロジーが進化すればするほど、価値が高まる気がする。


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最近の美術展は子供向けの冊子も充実している。会場でもらったおしゃれな塗り絵で娘も集中、こちらも助かった。笑


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美術館内部。


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カラフルなガラスの色も、外からの光で美しく床に映っていた。


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美術館のテラスから眺めたストラスブールの町の様子。




秋晴れの気持ち良い一日だった。L'Ill イル川沿いの遊歩道を、娘と手をつないで秋の歌を歌いながら美術館に向かったことは、ストラスブールでの出来事として、きっと後で懐かしく思い出されるような予感がした。

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# by mikimics | 2016-10-16 18:30 | museum | Comments(0)

娘のポスト Letterbox of my daughter

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義理の両親が今年転居したことで、不要になった家具や食器など、我が家に合いそうなものをいくつか受け継いだ。その中にアンティーク風のキャビネットもあったが、特に今使う当てもないので廊下の邪魔にならない所になんとなく置いていたら、いつのまにか娘が私物を入れるようになり、これは自分のポストなのと言い出し始めた。

毎朝起きて彼女の部屋からリビングに来る途中に棚の扉を明け、中を見る。
「きょうもおてがみ、きてなかった。」と毎日言うようになったので、夜のうちにこっそり簡単な手紙を入れておくことにした。

「おはよう!きょうもいちにちがんばってね!」
「きょうはバレエのひ。どんなおどりをするのかな?」
「きょうはすいようび。たのしいいちにちを!」

朝テンションが上がるように、エルサやアナのメモ帳やキティちゃんの便箋で、毎日少しずつ内容を変えて、彼女がなんとか読めるひらがなで書く。

「おてがみ、にほんごでかいてある。にほんのエルザがかいたのかな。こんどにほんにいってディズニーランドにいったら、エルザにてがみくれた?ってきいてみよう。」と言う娘。
5歳なんてまだまだかわいいものだなぁ、と思う。笑。(ちなみにElsaはドイツ語読みでは「エルザ」と発音)

そして今夜もまた違う一言を書いておく。私が書いているとバレないように、時々ドイツ語でも書いてみる。(小文字はまだ読めないので、全部アルファベット大文字で)
いつまでこの不思議な手紙のやりとりが続くことやら…

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# by mikimics | 2016-10-04 19:04 | life with kids | Comments(0)